『個体:53』

 

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切り落とされたパンの耳も

必要とされたなら 僕より優れる

強迫観念 弊害 希死念慮

誰にも届かない 鯨の聲

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この世の全ては仕組まれていて

そう思う僕さえも

この世の全てに呪われていて

そう思う僕を呪った

 

可哀想に 震えてるの？

耐え切れてないならやめてしまえば？

脱脂綿では吸いきれぬほどの

笑みが込み上げ 口を押さえる

 

終わりの見えぬゴミの群れを

泳ぎ続けなきゃ生きれないよ

歪な過去をなかったことになんてできないよ

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『死んでしまえば楽になるよ』

『だからもう耐えなくていいよ』

ああ、また何も言えなかった

 

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可哀想に、泣いてるの？

自分さえ良ければ良いんじゃないの？

また怖くなったの？

 

よく頑張ったね 不安だったね

痛かったでしょう もうやめにしようよ

 

うるせえな

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僕はそんなに強くなれないよ

 

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終わりの見えぬゴミの群れを

泳ぎ続けなきゃ生きれないよ

次の息継ぎはいつくるの？

もうこないの？

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あ あ 『死んでしまえば楽になるよ』

死んで楽になるほど甘くねえんだよ

 

僕ら同じなんかじゃない

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